今回はデスストランディングをレビューしていきます!
小島監督が独立して初めて出した作品だったので
発売当時は予約してプレイ。
エンディングまで遊びましたが、
「やらなきゃよかった」
と後悔しました…
なぜそう思ったのか、そもそも
「デスストランディングってなんやねん!」
という人にも分かりやすく紹介していきます。
デスストランディングとは?
評価を語る前に、
まずはデスストランディングがどんなゲームなのか?
を紹介していきます。
「メタルギア」で有名な小島監督の独立処女作
この作品は「メタルギア」シリーズでお馴染みの
小島監督がコナミから独立してから発表した作品。
参考
小島監督はコナミから独立後、新たなゲームスタジオ「小島プロダクション」を発足し、
今も新作ゲームなどを制作しています。
さらにHorizon Zero Dawnで使用されている
「decimaエンジン」を使用し、PS4でも
PS5に匹敵する豪華なグラフィックで遊べます!
触れたものの時間を奪う「時雨」が降りそそぐ世界が舞台
デスストランディング世界に降る雨は触れたものの時間を
奪う、「時雨」が降る世界。
雨に打たれると触れた部分が急激に老化します。
プッチ神父のスタンド「メイドインヘブン」が
雨になったイメージ。(逆に分かりづらいかも笑)
さらに、死体を48時間放置すると
その死体がなぜか爆発します。(マジ)
しかも、目に見えない怪物が
そこら辺にうじゃうじゃいます。(これもマジ)
雨に触れると老化し、人間が爆弾になって、
その上見えない怪物もいるトンデモ世界。
人々は身を守るために、地下シェルターで
ほとんどの時間を過ごします。
そんな人たちを荷物で繋げるのが「ブリッジズ」という配達屋さん。
そのブリッジズに所属するのが、本作の主人公であるサムです。
出演キャラには映画スターや有名監督を起用
本作の登場人物の主要メンバーは
ハリウッド俳優などの豪華メンツを起用しています。
主人公のサムには、
ウォーキングデッドの主役を務めるノーマン・リーダスを、
ヒロインであるフラジャイルは
007のボンドガールを務めたレア・セドゥを起用。
そしてスターウォーズやMCUにも出演した
マッツ・ミケルセンも出演しています。
その他にも多くの映画スターが出演しており、
キャラのモデリングもスター達のお顔をそのまま使用しているので
ぱっと見は本当に映画です。
奇抜な世界観、豪華な出演陣。
しかも制作はあの小島プロダクション。
「面白くないはずがない!」
って思うじゃないですか。
僕も遊び終わるまでそう思っていました。。。
デスストランディングの良いポイント
思わせぶりな感じことを言ってんのに、
まずは良いポイントから紹介します。
悪い点が気になっている方には申し訳ないですが、
もうちょっとだけお付き合いください。
デスストランディングをプレイしていて、
僕が「良いな」と感じたポイントは3つ。
どういうことなのか、それぞれみていきましょう。
独創的な世界観が楽しめる
デスストランディングは前述したとおり、
- 触れると老化する雨が降ったり
- 死体が爆弾になったり
- 目に見えない怪物がうろついていたり
と、非常におっかない世界です。
その独創的な世界観は、
小島監督が新たに作品を作っている!
ということも相まって、当時はかなり話題になりました。
実際プレイしてみると目を引く映像ばかりで、
かなり引き込まれます。
初めて訪れる、得体の知れない土地をサムとして歩くのは
非常に冒険心をくすぐられました。
ストーリーは練られていて面白い
さらに、世界観とストーリーが深く繋がっていて
作り込みの凄さが伝わってきました。
ただし、専門用語までも作り込んであるので
正直細かいことはよくわかりませんでした。笑
とはいえ、映像でしっかり楽しませてくれるので
謎の納得はしっかり感じました。
グラフィックが非常に綺麗
小島監督が
「ゲーム制作に使うエンジンを各国を回って探した!」
と豪語していたとおり、かなり美麗なグラフィックになっていました。
PS4なのに、PS5でプレイしているんじゃないかと錯覚するレベル。
川の水や雪の表現、ホワイトアウトのシーンは
表現の凄さに思わず唸ってしまいました。
各ムービーシーンもほぼ映画。
というか映画そのものでした。
グラフィックの空気感もデスストランディングに
すごくマッチしていたと思います。
これだけ良い点があるのに、なんでつまんないの?
と思われるでしょう。
確かに「ムービー」部分は非常に良かったんです。
つまらないのは「ゲーム」部分。
ゲームなのに「ゲーム部分」がつまらない。
これは致命的でした。
デスストランディングのイマイチなポイント
皆さんお待たせしました。
ここからはデスストランディングの
イマイチなポイントを、3つに絞って紹介します。
それぞれみていきましょう。
配達要素が入った、メタルギアのなりそこない
このゲームは過酷な環境を地下シェルターで生き延びている人に
物資を届ける、いわゆる配達員が主人公。
マップには前述した見えない怪物や、荷物を集めることに
快感を覚えてしまった変態人間「ミュール」が敵として登場します。
敵を倒してしまうとダメな世界観のため、
基本的には隠密行動で敵をやり過ごし、見つかると
非殺傷武器で敵を倒します。
…あれ、この設定どこかで…ウッ頭が…
いやこれメタルギアじゃねーか!
はい、ほぼメタルギアです。
しかも殺傷武器を縛られたメタルギア。
地下で生きる人たちを配達で繋げる、という役割もありますが、
荷物を持って行ってもホログラムで
「ありがとう!」
と言われるだけ。
さらに本作はオープンワールド方式を採用していますが、
使い方が致命的に下手。
各拠点間でカイラル通信という、いわゆるネット回線を繋げても
他プレイヤーが作った建築物が表示されたり、標識が表示されるだけ。
地上は基本的に危ないので、サム以外は誰もいません。
MGSVでもオープンワールドの使い方がヘタクソでしたが、
独立してもここは変わらなかったですね。
MGSV制作当時からオープンワールドにお熱でしたが、
どこが良いと思って実装したのか、プレイしても
全く分かりませんでした。
建築物を作っても、結局は自己満足で終わってしまう
各地を初めて訪れる際は徒歩ですが、
一度踏破した場所には建築物を建てることができます。
川を横断できる橋や、一人ロープウェイのようなものなど
ハイテクなものも建築可能。
さらには国道を作ってバイクで疾走することも可能になります。
ただし、使うのはプレイヤーだけ。
一応オンラインにしておけば別のプレイヤーも使えますが、
「いいね!」が付くだけ。
僕自身もいいね欲しさに建築していましたが、ある時
「これって自己満足以外の何物でもないじゃん」
と気づき、虚しさだけが残りました。
実際にゲーム中のキャラが使ってくれたり、
作ったことで起きるサブクエストなどが欲しかったですね。
ボス戦が致命的につまらない
一部ボスを除くほとんどのボス戦がマジでつまらないです。
でかい怪物が出てきて、ただ銃を撃つだけ。
攻撃してきますが、ワンパターンもしくは
ダメージが入るとひるむので、敵をセンターに入れて
スイッチするだけのアクションゲームでした。
「これだけ世界観凝ってるのに、ただ撃つだけで終わるの!?」
と逆にビックリしました。
終盤は「あーハイハイ、銃撃つだけね」と、
ただただ虚無。
ムービー見るためだけに戦っている感じでしたが、
終盤になるとそのムービーもうっとおしく感じてきます。
ムービーシーンが長すぎる
最初は真新しさや出演俳優の凄さから
「うおっー!スゲー!」
とムービーにくぎ付けですが、ムービーシーンが長すぎて
「あれ、これゲームだっけ?それとも映画だっけ?」
と混乱してくる始末。
エンディングムービーは驚異の1時間越え。
これ嘘じゃないですよ、マジで1時間以上あります。
その間に「操作できるけど何もできない虚無空間」に
放り込まれたりと散々でした。
ところどころに挿入される演出がうっとおしく感じてくる
デスストランディングでは配達の合間に
拠点のマイルームで休むことができるのですが、
一つひとつの動作に挟まるカットシーンが非常に多い。
多いだけならまだいいのですが、スキップするのにも
2~3回スキップボタンを押さないといけません。
例えば、主人公がシャワーを使うシーン。
- シャワーに入る
- シャワーで体を洗う
- シャワーから出る
シャワーシーンだけでこれだけ分割されてます。
これらをスキップするには、
シャワーに入るシーンをスキップして、
体を洗うシーンもスキップして…と一つ一つスキップする必要があります。
「一回のスキップで全部スキップしろよ!」
しかもこのシャワー、ゲームシステム的に
入ったほうがオトクなので、マイルームにいる時は
必ず入るのですが、毎回スキップを強制されます。
しかもこれ、他の動作でも同様のカットシーンと
スキップボタンが用意されてます。
いくら有名俳優さんを起用しているとはいえ、
こんな演出だとマイナスイメージを
持ってしまうことは必至でしょう。
現にデスストランディングには
マイナスなイメージしかありませんしね。
本作はゲームよりも映画としてリリースした方が
圧倒的に良いと感じました。
(デスストランディング映画化するらしいと知った時、
「最初からそうしとけよ」と思ったのは内緒)
デスストランディングが合う人、合わない人
ここからは、実際にデスストランディングを遊んでみて
合いそうな人と合わなそうな人を語っていきます。
上のレビューと同じく個人的な意見になりますので、
あくまで参考程度としてご覧ください。
デスストランディングに合う人
デスストランディングが合う人は
- 配達が好きな人
- 他人からいいね!を貰うのが快感な人
- 小島監督の熱狂的なファンの人
の3つが当てはまる人だと思います。
このゲームは配達がメインなので、
配達が大好きなら面白いと思います。(小並感)
また、オンラインを繋げば自分の建築物を
他人とシェアできるので、見えない誰かのいいね!に
嬉しいと感じられる人は合うのではと思います。
さらに、このゲームにはやり込み要素として
小島監督の好きな、「ゲームと関係ない」グッズを収集できます。
もう一度言います。
「ゲームと一ミリも関係ない小島監督の好きなグッズ」を収集できます。
小島監督の熱狂的なファンであれば楽しいと感じられるかもしれません。
ちなみに僕はこのゲームをプレイして
小島監督のファンからアンチに片足突っ込んだ者になりました。
デスストランディングに合わない人
次に、デスストランディングが合わない人ですが、
- メタルギアが好きな人
- ステルスアクションを望んでいる人
この2つが当てはまるのではないでしょうか。
メタルギアが大好きな方で、デスストランディングを
未プレイの方は悪いことは言いません、プレイしないでください。
僕のようにネガティブな感情を持つ人間が増えるだけです。
また、メタルギアのようなステルスアクションを望んでいる人も
プレイを控えた方が良いでしょう。
メタルギアとデスストランディングでは
ステルスアクションの意味が全く異なりますので。
総評:小島監督に失望するキッカケとなったクソゲー
今回は小島監督が独立して初めてリリースした
「デスストランディング」をレビューしました。
巷では「人によって評価が異なるゲーム」という評価ですが、
ゲーム部分よりもムービー部分に力を入れている時点で
これをゲームと呼ぶのも馬鹿馬鹿しいと思いました。
本作では戦闘よりも”移動の大変さ”に重きを置いており、
今までのゲームを期待すると肩透かしを食らいます。
確かに移動は楽しかったですが、それは最初だけ。
何回も行っていくとただの「作業」に成り下がります。
肝心のオープンワールドの使い方もヘタクソですし、
ボス戦もただ銃を撃つだけ。
これをプレイするなら、他のゲームを遊んだほうが
よっぽど有意義です。
移動の楽しさを味わいたいなら、スパイダーマンの方が
よっぽど楽しかったですね。
「そこまで思わせるゲームなら一度やってみたい」という
怖いもの見たさ以外ではプレイをオススメしません。